#11 UXリサーチで気をつけたい認知バイアス10選(Twitterより詳細版)
こんにちは、梅本です。
1月中旬になり、そろそろ仕事モードに戻ってきた方も多いのではないでしょうか。
本日、1月15日は「小正月(こしょうがつ)」です。
1月1日を「大正月(おおしょうがつ)」と呼ぶので、それに続いてまだお正月と呼んでもいいようですね。
正月の気分がまだ抜けなくてなくても許してもらえそうです。
今週のデザインニュース(2023/1/9~2023/1/13)
今週もツイッターで平日毎朝つぶやきました。@dubhunter でツイートしたデザイン系のニュースをピックアップして振り返ります。
1) 2023年のUI/UXデザイントレンド【技術編】


こちらは、前週の【UI/ビジュアル編】につづいて多くの方に見ていただけました。
年の節目なので、皆さん情報の整理や切り替えを行っているのでしょうね。
私もニュースレターに書いたことで海外のデザイントレンドへの理解が少し深まりました。
2023年デザイントレンドの詳細内容は下記のニュースレターをご覧ください。
2) UXリサーチで気をつけたい認知バイアス10選





紹介記事:10 types of cognitive bias to watch out for in UX research & design
上記の記事で紹介された事例は、UXリサーチというよりもリサーチ業務のバイアス課題をまとめてくれています。
以下に要約を記載しておきます。
要約
バイアスは、私たちの判断や思考に染み込み、主観的な見解に基づいて経験の現実を歪めてしまうことがある。
認知バイアスを理解することは、UXリサーチやUXデザインだけでなく、日常生活を過ごすうえでも重要。
1. サンプリング・バイアス
バイアスは、対象集団のメンバーが正しく選択されていない場合に発生する
例:あなたは、食物不耐性を持つ人々が食事を記録するためのアプリをデザインしており、成人男性(20~30歳)、成人女性(20~20歳)、10代の男女(15~19歳)を募集している。
しかし、被験者がすべて成人男性と10代の女性だけだと、偏ったサンプルになり、当然結果も正しくない。
2. スポンサーへの忖度
調査においてスポンサーの目的や利益を優先すると、調査結果は偏る。
3. 誤ったコンセンサス・バイアス
人は、他の人々が同じ信念を共有し、特定の状況下で同じように行動すると考える
このバイアスを軽減するには、エンドユーザーとの直接対話形式のリサーチ。
4. インタビュアー・バイアス
インタビュアーとして中立でないときにおこる。
答えを誘導してはいけない。それには練習と忍耐が必要。
5. 知の呪い
ある特定のテーマについて、他人が自分と同じレベルの理解力を持っていると思い込む
6. 確証バイアス
確証バイアスとは自分の仮説を確認するためにデータやファクトを活用し、仮説に該当しないデータを無視すること。
7. デザインバイアス
デザインバイアスとは、リサーチの組み立て方と実施方法のこと
もしリサーチから情報が省かれたり、個人的な目標、仮定、好みに基づいて増幅されたら、デザインバイアスにつながる可能性がある。
8. ホーソン効果
リサーチ中、リサーチャーが被験者を見ていることによって、被験者の行動が変わってしまうこと
リサーチャーはできるだけ存在感を薄くし、被験者にいつもどおりの行動ができる環境を整える
9. 体面を保つための社会性バイアス
被験者はリサーチャーが見ている前で場違いな印象を与えないよう、嘘をついたり、回答を歪曲することがある。
10. 再認識バイアス
新しい経験や知識をど重要視してしまうこと。
研究者が過去のデータや結果ではなく、最新の知見に基づいて仮説をたてた場合、再認識バイアスが発生する可能性がある。
リサーチに関わる人には当たり前の情報かもしれませんが、改めて認識しておきたいポイントばかりでしたね。
ちなみにリサーチ関連の情報はリサーチャーの菅原さんが始めたニュースレターがおものすごくわかりやすいのでおすすめです。
紹介記事:リサーチハック101
3)今週の気になるツール
Obsidian Canvas
パーソナルナレッジマネジメント系のメモツールとして代表格のObsidian。
そのObsidian がアイデアをホワイトボードに書くように、さらに書いたものをリンクでつなげられるツールの Obsidian Canvas を出しました。
以前、Obsidianを使っておりました。
アイデアがどんどんリンクできて個人Wikiがつくれるメモツールはいくつかあります。
その中でUI、思想、価格で比較しても Obsidian は頭一つ抜きん出ている存在かと思います。
その Obsidian のホワイトボード系ツールなのでしばらく使ってみます。楽しみだ。
Filmora12
動画編集ソフトのFilmoraがバージョン12を出しました。
価格は年間のサブスクプランで6980円〜、買い切りで8,980円〜。
動画編集ソフトはいっぱいありますが、目的と価格帯で使うソフトが変わりますよね。
ソフトを年間価格でカテゴライズするとだいたい以下3つくらいになるかと思います。
無料(OSに付属しているソフトなど)
1万円前後 / 年(Filmoraなど)
3万円前後 / 年(Premiere pro, Finalcut, Davinch resolveなど)
Filmoraはここでいうと、1万円くらいの価格ソフトです。
プロクリエイターのような色調整や機能はいらないけどサクッと動画を作りたい。
だけど無料版だと素材や機能が少し足りない人にはもってこいのツールではないかと思います。
私は動画編集を Davinch resolve でたまにやります。
特に、コミュニケーションのための会議ではなく、説明のための会議になりそうだと動画を使って会議をしないようにしています。
使い方:自分の画面を収録して、音声で説明を加える → 動画を送る
Davinch resolve はできることがいっぱいあるのですが、学習コストが高い、かつ私の忘却スキルが高過ぎて必死にならないと継続できないんです……
こんな使い方なので、もう少しサクサク使えるソフトがないか?と思っていたのでこのツールが気になりました。
まずは1ヶ月これでいろいろ作ってみます。
あとがき
「今週の気になるツール」があとがき的な内容だったので、今日のニュースレターは以上です。
皆さま素敵な週末をお過ごしください。